はくにゃんの調書

日記、何もしていないことに気がつく

5101012

大雨が降っている
台風のたの字も知らずにいた
東海あたりで消えたのだろうか
それまでももたなかったのか
大雨になって、それでも風が強くて
窓に当たる音になって知った
ひさしぶりにあのパチパチというのを聞いた
前の家はすぐに雨がわかったから
新鮮だった

今日は朝焼けを見た
もう少し早い時間だと、坂の向こうから
ビルの頭を超えてうっすらと
赤くなるところを見ることができる
今日はベランダから、向かいの家の窓が赤くなるのを見て知った
その色に空が滲んでいるところ
ビルのこちらがわも、その影の電線も
まだ暗いが
輪郭が浮いて
いちばん見やすくなる

今日は暑くなるらしい
コンビニも冷房をつけだした
腹下しに厳しい季節がやってくる
適切な肌の露出がわからずに
体調を崩す時期でもある

雨が降ってるかと聞かれる
さあ?パソコンのファンの音じゃないの
年がら年中しているからさ
カレンダーの日付を無為にしながら
俺もたまには映画をみる
マイク・ポップコーンを食べながら
あるいは一旦停止して、
換気扇のしたでタバコを吸う
この部屋は壁が薄い
隣の部屋のテレビの音が大きいのか、
低調な話し声が聞こえてくる
電話がなるのもそうだが
ものすごくうんざりする
音量バーがいくつを示しているか知らないが
こちらの声もいくらか簡単に
透けていくということじゃないか
なんつークソ部屋だろう
それで、なにをするにせよ
俺は声をたてないようにし、
またテレビの音量も13ほどでじゅうぶんだとしている。
だから字幕を出すのが好きで、逆に
吹き替えなんだと確実に聞き取らなければならない
旧劇場版エバなんか、あれはひどい
コーヒーを持って話す人がいて
なにやら聞こえない、セミの鳴き声がしたような気がして
瞬間的突然に爆発が起こり、
その音が話し声なんてもんじゃあない
どんな馬鹿がこんな音を立てているんだというくらい
馬鹿でかい音がする
急いでリモコンで音量を下げる
とうぜん人がなにか叫んでいるが
何を言っているのやら
爆発音が収まったと思ったら
人間の敵は人間の銃撃の音
何を口にしているのやら
わかったもんじゃあない
この繰り返し
こういうのは意外と多い
リモコン握りしめて待ってろよってか
ばかばかしい
それなら、最初から聞こえないような音にして
字を追うのだ
♬〜(雨の音)
間抜けかもしれんが
こんな字幕でもかまわない
雨の音だとわかるから
それより、こんな歳から
テレビの音を大きくしてどうするんだという
話だよ、トシをとったらどうせ
どうせ何も聞こえなくなって
テレビの音量を38とかにして
家のどこにいてもアナウンサーの声がするようになるんだから
たまに帰省すると、またテレビの音量がでかくなっていて
もとに戻すにはもう、おじいちゃん
なんて言っているのかもわからない
そんなふうにどうせ
どうせなるんだから
いまのうち耳をすませよ
小さい音を聞きましょうよ
だからもっと近くに来ればいいんだよ
もっと近くにさ